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分析哲学7
 

「やっぱり知りたい!分析哲学ー認識論編ー」

本講座は、「分析哲学」と呼ばれるある哲学のスタイルを学んでいただくことを目的にしています。分析哲学とは、従来、自然科学と論理学の発展に影響を受けた、20世紀前半からの英米圏の言語哲学であると考えられてきました。しかし、近年では、分析哲学の歴史の中で培われてきた思考のスタイルが言語哲学以外の領域にも広く用いられるようになり、それらは「分析形而上学」や「分析美学」と呼ばれるまでになっています。その結果、現在、「分析哲学とは何か」という問いには、「英語圏の哲学全般である」というきわめて広い回答が与えられるでしょう。
そうした現状認識の上、本講座では、分析哲学の歴史や、分析哲学全般のおおざっぱな概説を与えるのではなく、トピックを絞り、みなさんと共に分析哲学的なスタイルで物事を考えてみるという実践的な作業を行いたいと思います。今回私が選んだのは「認識論」ですが、今回の講座で分析哲学の面白さを少しでも味わっていただけたなら、分析形而上学や心の哲学等、様々な分野をさらに学んでいただければと思います。

第1回 知識とは何か

認識論は知識の哲学とも呼ばれ、人は何を知ることができるのか、知識は何によって正当化されるのかといった問題を扱ってきました。第一回では、「知識とは正当化された真なる信念である」というプラトン以来自明視されてきた知識の定義を学び、さらにその反例として非常に有名な「ゲティア論文」を読みながら、知識の定義そのものを考え直していきます。

第2回 懐疑論を考える

「人は外界の物事について何も知ることはできないのではないか」という懐疑論をいかに論駁するかということは、知識の哲学にとって大きな課題の一つです。第二回では、デカルト的懐疑、ヒューム的懐疑、水槽の脳といったテーマを取り扱い、さらに懐疑論への反論としてのノージックらの試みをみてゆきます。

第3回  「自然化された認識論」の後に

知識をより確実なもの(直接の感覚、言語の規約など)に基礎づけたいと考える伝統的認識論を批判したクワインは、「認識論の自然化」を説き現代の認識論に大きな影響を与えました。「われわれは実際にどのように認識活動を行っているか」という事実問題のみを追求する自然化された認識論では、認知科学や心理学といった学問に、哲学の役割が奪われてしまうのでしょうか。現代の自然科学と認識論の関係を考えます。

 
 
日程:
第1回 知識とは何か・・・・2017年5月27日(土) 19:00-21:00 → 終了いたしました。
第2回 懐疑論を考える・・・・2017年6月11日(日) 19:00-21:00 → 終了いたしました。
第3回 「自然化された認識論」の後に・・・・2017年7月30日(日) 17:00-19:00 → 終了いたしました。
 
 
会場:京都出町柳 GACCOH(京阪電車「出町柳駅」2番出口より徒歩5分)
料金:各回 予約1,200円 / 当日1,500円
 
 

ナビゲーター:

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大畑浩志(おおはた・ひろし)

大阪市立大学文学研究科哲学専修 後期博士課程
専門はドナルド・デイヴィドソンの哲学を軸に据えた認識論および言語哲学

 
 

参考文献

『分析哲学講義』、青山拓央、筑摩書房
本講座のテーマである認識論そのものの扱いは小さいですが、言語分析としてスタートした分析哲学の伝統と、可能世界意味論や心の哲学、時間論といった各トピックを共に学ぶことのできる良質な入門書です。

『知識の哲学』、戸田山和久、産業図書
本講義全体の教科書とも呼べる本で、認識論の入門書です。現代認識論におけるそれぞれの立場が非常にクリアにまとまっています。最終的に戸田山和久ならではのきわめてラディカルな外在主義が提示されますので、ぜひその主張に挑戦するつもりで読んでいただきたいです。

『哲学と自然の鏡』、R.ローティ、野家啓一ほか訳、産業図書
本講座に参加される方は、もともと大陸哲学を学んでおり、分析系は少し苦手であるという方も多いと思います。そういう方にぜひ読んでいただきたいのが本書です。本書はネオプラグマティズム的観点からの壮大な「分析哲学史」であり、大陸哲学と分析哲学の橋渡しとしても有効に使える一冊です。


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